こんにちは、Big L(ビッグエル)です!
ラグビーはコンタクト(ぶつかり合い)ありきのスポーツ。
その中でも『タックル』については、全てのプレイヤーが身につけなくてはならない必須スキルです。
この記事では
- 『タックル』って何?
- 『タックル』に関するルールは?
- 『タックル』に伴う反則の種類は?
そんな悩みを解決します。
競技規則(ルールブック)の内容を噛み砕いて、誰にでもわかりやすいようになっています。
ラグビー初心者からコーチ、観戦好きの方にとっても学びのある内容になると思いますので、是非最後まで読んでください。
それではよろしくお願いします!
『タックル』とは
『タックル』について簡単に説明すると以下のようになります。
もう少し細かくタックルについて紐解いていきましょう。
タックルの成立条件
タックルの成立条件は以下のとおり
上の条件を満たすことでタックルが成立します。
プレイヤーの責任
タックルが成立した際は、タックルをしたプレイヤーとタックルをされたプレイヤーに以下の責任が伴います。
下の図も参考にしてください。
双方のプレイヤーが再びプレーに参加する際は、自陣ゴールラインの方向からボールに対して働きかけることになります(下図参照)
タックルの終了
タックルが終了するのは以下のような場合です。
タックル終了後は、そのままプレーが継続されます。
タックルに伴う反則の種類
タックルの成立条件が理解できたら、実際にどのような反則が適応されているのかを確認していきましょう。
タックルはゲームの中で、ものすごいスピードで成立と終了を繰り返します。
しっかりと理解して、プレーで活用したり、観戦の際の参考にしてください。
反則の種類「ホールディング」
ホールディングを簡単に説明すると
まず、この時反則を犯したのはタックラーであることを理解しましょう。
タックルの成立条件の中に、タックラーに捕まえられたタックルドプレイヤーの状況が
『横たわっている』または『片方の足が地面についている』
状態は、タックルが成立していることになります。
この時タックラーは
『ボールとボールキャリアを離す』
ことが求められます。
ボールとボールキャリアを離さずに
- ボールを奪う
- ボールが密集から出るのを妨げた
などのケースは『ホールディング』が適用される対象となる場合があります。
ホールディングが適用された時のレフリーのシグナル(ジェスチャー)は下の写真のような感じになります。
反則の種類「ノットロールアウェイ」
『ノットロールアウェイ』は以下の状況で適用される反則です。
タックルが成立したら、以下の図のようにボールを基準として仮想上のボックスのようなものができます(ここでは「タックルボックス」と呼びます)
上図:タックル成立からゲートの発生まで
アライビングプレイヤーはそのタックルボックスの自陣側からボールをプレーしなければなりません。
タックルボックスの自陣側のことを『ゲート』と言います。
競技規則の文言を引用すると
【競技規則:10条5の条文より】
『タックルされたプレイヤーから、また、ボールからただちに離れるか、立ち上がる』
「2021年 RUGBY UNION 競技規則」より
とあるので
『アタック側のサポートプレイヤーのボールへの働きかけ』
『タックルドプレイヤーのボールのコントロール』
をタックラーやディフェンス側のサポートプレイヤーが相手のゲート付近で阻害した
場合に
『ノットロールアウェイ』の反則が適用されるのです。
『ノットロールアウェイ』が適用された時のレフリーのシグナル(ジェスチャー)は下図のような感じになります。
反則の種類「オフザゲート」
『オフザゲート』とは
です(『ゲート』がわからない人はこちら)
タックルが成立し、ゲートが発生すると、お互いのチームのゲートからしかボールに対してプレーができません。
競技規則の文言を引用すると
【競技規則:10条6より】
『タックラーは、前述の責任を果たしていて、ラックが形成されていなければ、自陣ゴールラインの方向(ゲートのこと)からボールをプレーしてよい。』
「2021年 RUGBY UNION 競技規則」より
ゲート外からボールにプレーしてしまうと
『オフザゲート』の反則を適用されることがあります。
レフリーのジェスチャーは以下の通り
反則の種類『危険なタックル』
コンタクトプレーが伴うラグビーにおいて、安全性の確保は最も重要なことの1つです。
タックルも同様で、競技規則によって危険性の高いタックルは禁止されています。
以下に反則となる危険なタックルをあげておきます。
ハイタックル
タックルの際、ボールキャリアの肩のラインより上に腕がかかったり、身体の一部が当たったりすると『ハイタックル』を適用されるケースがあります。
ただし、ボールキャリアが意図的に頭を下げるなどして偶発的に肩より上にコンテストがあった場合、その行為に対する軽減要因(反則の内容が軽くなったりする)となる場合があります。
再開方法:ペナルティキック
スピアタックル(リフトタックル)
『スピアタックル(リフトタックル)』とは、タックルの際に、相手の足を持ち上げて、肩や頭から落とすタックルのことです。
基本的に肩から落とした場合はイエローカード、頭から落ちた場合はレッドカードの対象となります。
ただ、ゲームではさまざまなケース(ボールキャリアが走ってくる勢いで足が持ち上がるケースなど)が存在するので、必ずしも前述の内容が適用されるということではありません。
再開方法:ペナルティキック
レイトチャージ
『レイトチャージ』とはパスしたり、ボールを蹴ったあとのプレイヤーに対して、明らかに遅れてタックルに入ることです。
こちらも、意図的な場合はカードの対象になることがあります。
再開方法:反則があった地点かボールが落ちた地点からのペナルティキックを選択。
※ボールがタッチラインに出た場合は、タッチを割った地点から延長した15mライン上からのペナルティキック。
ノーバインドタックル
ボールを持っていないプレイヤーに対するタックルのこと。
パスを投げたあとのプレイヤーや、ボールをもらおうと走り込んでくる2人以上のプレイヤーに対して起こることが多いです。
こちらも意図的である場合はカードの対象になることがあります。
再開方法:ペナルティキック
まとめ
それでは、ここまでの内容をまとめていきます。
タックルの定義は
ボールを持っているプレイヤーが、ボールを持っていない相手プレイヤーを捕まえて地面に倒す技術のこと
タックルをするプレイヤー(倒す人)をタックラーといい、タックルされるプレイヤー(ボールを持っている人)をタックルドプレイヤーといいます。
タックルの成立条件は以下の通り
タックル成立後は、タックラーとタックルドプレイヤーに対して以下の責任が生じます。
タックラーとタックルドプレイヤーが上記の条件を果たして
上の表のいずれかを満たすことでタックルが終了し、そのままプレーが継続されます。
もし、タックラーかタックルドプレイヤーが上記の責任を果たせず不当に争奪と継続を妨げた場合、反則が適用されます。
今回、タックルに伴う反則の種類として
を紹介しました。
以上、今回は『タックル』に関するルールとそれに伴う反則の種類について解説しましたが、参考になりましたでしょうか?
これからも『初心者にもわかりやすい』ラグビーのコンテンツを増やしていけるよう努めますので、どうぞよろしくお願いします。
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【2023年6月追記】タックルの高さ関するガイドラインについて
2023年3月にワールドラグビーより、プレイヤーの安全確保の観点から、『タックルの高さに関する試験的な取り組み』を推奨する通達が出されました。
本通達を受けて、日本協会でも『試験的なガイドライン』が作成され、2023年9月より実際のゲームでガイドラインの内容が適用されます。
そのガイドラインに関する記事を書きましたので、ぜひご覧ください。
他にもラグビーに関する情報をまとめた記事がありますので、よければ以下のリンクからご覧ください。
それでは、また!
※本記事はPR広告を含みます。
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