こんにちは、Big L(ビッグエル)です。
ラグビーのゲームには『ラック』や『スクラム』などの密集で争奪が行われる場面があり、その争奪はラグビーの醍醐味と言えます。
今回紹介する『モール』も密集における争奪の1つで、お互いのプレイヤーが立った状態で塊になり、押し合うことにより前進を試みる戦術(ディフェンスは前進されないよう押し返す)になります。
この記事では
- 『モール』って何?
- 『モール』の作り方や解消などについて知りたい!
- 『モール』に関するルールや反則について教えて!
そんな悩みにお答えします。
ぜひ最後まで読んでいただき、今後の活動や観戦の参考にしてください。
それではよろしくお願いします!
モールとは
まず、モールとは
お互いの立っているプレイヤーが密集を組み、押し合いながら争奪を試みる戦術
のことです(下図参照)
モールが組まれる場面や目的はさまざまですが、主に以下のような目的で利用されることがあります。
- 敵陣ゴール前のラインアウトやラックから得点(トライ)したい場面
- 自陣ラインアウトから、キックにより地域的な前進を狙いたい場面(相手のプレッシャーを受けにくいため)
他にも、チームの特性や強みに応じてモールが利用される場面があります。
モールを組むメリットは、密集になることで味方の力を結集させて前進を試みることができるということです。
そのメリットを活かしたり、よりゲームを楽しむために、モール形成から終了までの流れを以下で解説していきます。
モールの形成から終了までの流れ
それでは、モールの形成から終了までの流れを、ラグビーの競技規則をもとに解説していきます。解説は初心者の方でも理解しやすいよう、以下の3つの段階で行います。
- モールの形成
- モールの最中
- モールの終了
上記のプロセスで、フェアな争奪を阻害したり、ルールに違反した場合はペナルティになる可能性もありますので、しっかりと理解しましょう。
モールの形成
モールが組まれる時の最少の人数は
- ボールキャリア(ボールを持っている人)
- アタック側のプレイヤー1名
- ディフェンス側のプレイヤー1名
の合計3名となります。
この3名が立った状態で下のような密集が組まれることでモール形成(成立)となります。
上図は最少人数なので、通常であればさらにアタック側とディフェンス側のプレイヤーが参加して、大きな動く密集が形成されます。
また、モールに参加するプレイヤーはオンサイドの位置(お互いのチームのモールの最後尾)からバインドしないと参加できません。
次に、モールが形成される2つのシチュエーションを確認しておきます。
ラインアウトモール
1つ目がラインアウトからモール(ラインアウトモールと呼ばれている)が形成されるケースです。
多くの場合、ジャンパー(ラインアウトで投げ入れられたボールをキャッチする人)がボールをキャッチした後、リフター(ジャンパーを持ち上げる人)がジャンパーを下ろすと同時にモールを形成します。
敵陣ゴールライン前のラインアウトでよく形成され、モールが強みのチームがトライを狙いにいきたい場面で利用されることが多い戦術です。
他にも自陣ゴール前でラインアウトモールを形成して、キックにより前進を試みたい場面で使われることもあります(キッカーへのプレッシャーが遠くなるため)
オープンプレーからのモール
こちらは、ゴールライン前のラックからモールが形成されるパターンです。
ボールを持ち上げたプレイヤーが後ろ(自陣方向)を向いて、モールを形成し、密集になって押し込むことでトライを狙います。
モールの最中
モールの最中は、お互いに前に(敵陣のゴールラインに向かって)押し、お互いのプレイヤーが立っておくよう努力しなければいけません。
また、モールを故意に崩したり、モールの上に飛びかかる行為はペナルティキックの対象となります。
また、モールの前進が止まった場合は、レフリーから『ユーズイット(ボールをプレーしなさいという指示)』のコールがかかります。
原則として5秒以上その場で保持していた場合は相手ボールのスクラムでの再開となります。
5秒以内であれば1度だけ再び押し込むことができ(持ち出したり、パスをすることも可能)再度前進が止まった場合はボールをモールから持ち出さなければいけません。
モールの終了
モールは以下の場合に終了となり、反則がなければ再びプレーが継続されます。
- モールからボールが持ち出されるか、パスされる。
- ボールが地面につく。
- ボールがゴールライン上またはゴールラインを越える。
- 不正な結果ではなくモールが崩れた場合(スリップなど)
以上がモールの形成から終了までの流れとなります。
モールにおけるルール(反則)
それでは、モールの場面での反則にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ゲーム中によく起こる反則について解説していきます。
モールアンプレイアブル
モールアンプレイアブルとは
モール内において、ディフェンス側のチームにボールを絡まれるなどの理由によって、ボールがプレーできないような状態
になることです。
基本的にボールが絡まれていたとしても、モール自体が前進している場合はアンプレイアブルになることはありません。
モールの前進が止まった時にレフリーが『ユーズイット』のコールをかけ、ボールをプレーできなかった場合に適用されます。
モールアンプレイアブルにおけるレフリーのジェスチャーは以下の写真の通り
プレーは、反則を犯していない側のスクラムによって再開されます。
モールの横から参加する(オフサイド)
モールに参加している最後尾のプレイヤーのゴールラインに近い方の足からはゴールラインに平行したオフサイドラインがあります(下図参照)
相手と味方のオフサイドラインに挟まれたエリア(オフサイドエリア)からモールに参加することはできません。
仮に
オフサイドのエリア(横)からモールに参加した場合
ペナルティが与えられ、反則を犯していない側のペナルティキックによりゲームが再開されます。
モールで横から参加した場合のオフサイドがあった場合、レフリーは以下のようなジェスチャーを行います(ラックも同様)
モールコラプシング
モールコラプシングとは
故意にモールを引き倒したり、崩したり、崩れる原因になったプレイヤー
に対して与えられる反則です。
モールコラプシングがよく起こるケースとして
- モール形成直後に執拗に力を加えて引き倒される
- モールの進行方向にディフェンスのプレイヤーが寝込んでいて、そのプレイヤーにつまづくようなかたちで崩れる
などがあります。
モールコラプシングの際のレフリーのジェスチャーは以下の写真のようになります。
モールコラプシングが起こった場合、反則を犯していない側のペナルティキックによりゲームが再開されます。
まとめ
それでは、これまでの解説をまとめます。
モールとは
お互いの立っているプレイヤーが密集を組み、押し合いながら争奪を試みる戦術
のことです。
主に
- ラインアウトやラックからトライを狙いたい時
- 自陣のラインアウトモールからパスされたボールをキックすることにより、地域的な前進を狙いたい時
に使われることが多い戦術です。
モールは
- ボールキャリア(ボールを持っている人)
- アタック側のプレイヤー1名
- ディフェンス側のプレイヤー1名
で形成され、オンサイドの位置(お互いのモールの最後尾)からであれば上記の人数以上で形成することも可能です。
モールの最中は以下のことを意識しましょう。
- 前(お互いの敵陣のゴールラインに向かって)に押す。
- お互いに立っておくよう努める。
- 故意に崩したり、モールに飛びかからない。
- 前進が止まった場合、ボールをプレーするか再び押すことができ、さらに止まった場合、レフリーの『ユーズイット』のコールでボールをプレーする。
モールは以下の場合に終了となり、反則がなければ再びプレーが継続されます。
- モールからボールが持ち出されるか、パスされる。
- ボールが地面につく。
- ボールがゴールライン上またはゴールラインを越える。
- 不正な結果ではなくモールが崩れた場合(スリップなど)
以上がモールの形成から終了までの流れとなります。
今回はモールの際によく起こる反則として
を解説しました。
ぜひ、今後の練習や観戦する時の参考にしてください。
他にもラグビーに関する情報を記事にまとめているので、読んでみてくださいね。
ラグビーの最新情報が知りたい方は『月刊ラグビーマガジン』もおすすめです。1,000円台で練習メニューやトレンドも学ぶことができますよ!
X(旧Twitter)アカウントもあるので、よければフォローお願いします。
にほんブログ村
↑ブログ村も始めました!よければクリックして応援お願いします!
それでは、また!
※本記事はPR広告を含みます。
コメント