【超簡単】ラグビールール解説『スクラム』編

ラグビーの知識(ルール•コーチングなど)

こんにちは、Big L(ビッグエル)です。

ラグビーのゲームの醍醐味はなんといっても、ボール争奪時の肉弾戦ではないでしょうか?

身体同士がぶつかり合う中でも、プレイヤーは冷静にチームの戦略や規律を保ちプレーをしないといけません。

そんな肉弾戦の1つとして『スクラム』があげられます。

この記事では

初心者ラガー
初心者ラガー
  • スクラムとは何か?
  • スクラムの構造ってどうなっているの?
  • スクラムのルールについて教えて!

そのような疑問を初心者でもわかりやすいように解説します。

ぜひ最後まで読んでいただき、ご自身の練習やゲームの観戦に役立ててください。

Big L
Big L

それではよろしくお願いします!

 



スクラムとは

スクラムは

軽微な反則やゲームが中断された際に行うプレーの再開方法の1つ

です。

お互いのプレイヤーが組み合い、その密集の中にボールを投入して争奪します。

主にフォワードのプレイヤーが組む場合が多く、スクラムを組む位置によって体型や役割が異なります。

争奪の際はお互いにスクラムを押し合うので、ゲームの中の見どころの1つでもあります。

スクラムの構造

それでは、どのようなかたちでスクラムが形成されているのかについて解説します。

ラグビーには15人制、10人制(国内では普及のための大会としている場合が多い)、7人制がありますが、以下の図は15人制で組まれるスクラムのかたちになります。

15人制では各チーム8名でスクラムを形成することとなりますが、前にいる3名を『フロントロー』真ん中にいる2名(上図ではフロントロー3名のお尻の間に頭が挟まっている真ん中2名)を『セカンドロー』、それ以外のメンバー3名を『バックロー』といいます。

スクラムの人数

先ほどラグビーには15人制、10人制、7人制があると説明しましたが、それぞれのゲームの形式におけるスクラムの人数と参加するポジションは以下の表の通りです。

ゲームの形式スクラムの人数スクラムに参加するポジション
15人制8名•フロントロー
•セカンドロー
•バックロー
10人制5名•フロントロー
•セカンドロー
7人制3名•フロントロー
表:ゲームの形式とスクラムの人数

各ポジションの役割

スクラムを構成するメンバーのポジションによって、ある程度役割が異なります。

少し私の見解も入りますが、各ポジションにおける役割を簡単に紹介します。

以下の表を参考にしてください。

ポジション役割
フロントロー【プロップ(両サイドの2名)】
•強固な姿勢をとる
•セカンドローとバックローの押しを相手に伝える
【フッカー(真ん中の1名)】
•強固な姿勢をとる
•セカンドローの押しを相手に伝える
•ボールをスクラム内に足で掻き入れる
•スクラムの舵取り(押す方向を決めるなど)
セカンドロー【ロック】
•フロントローに押しを伝える
サードロー【フランカー(両サイドの2名)】
•フロントローに押しを伝える
【NO8】
•ロックに押しを伝える
表:スクラムにおけるフォワードの役割

細かくいうと、各ポジションにおける仕事はまだありますが、説明をシンプルにするために上記の表の内容で留めておきます。

特にフロントローにおいては上記の表の仕事に加えて、テクニック、押すための戦略が存在し、フロントローの経験者にしか語れない奥深さがあります。

 



スクラムにおけるルール

これまでスクラムの概要や構造について解説しました。

ここでは、ゲーム中によく起こるスクラム中の反則の種類について解説します。

ルールを学ぶことで、さらにラグビーのゲーム観戦や奥深さを知ることができるはずです。

アーリーエンゲージ

スクラムは、レフリーの合図に合わせて組まれます。

その時のレフリーによる掛け声は

  1. クラウチ
  2. バインド
  3. セット

の3段階となっており、3つ目の掛け声である『セット』の合図に合わせてお互いが同時に組み合います。

アーリーエンゲージ(アーリーセット)は

セットの合図がかかる前に、どちらかのチームが先にスクラムを組もうと仕掛ける

反則です。

参考までに、競技規則からの根拠になる条文を以下に示しておきます。

両チームとも、まっすぐ、安定して、動かなくなったら、レフリーが『セット』とコールする

参考:World Rugby 競技規則より

アーリーセットの反則を犯した場合、試合は反則を犯していないチームのフリーキックにより再開されます。

試合の再開方法がわからない方は以下の記事を参考にしてください。

スクラムにボールをまっすぐ投入しない

スクラムが組まれたあとは、ボールを保持しているチームがボールを投入します。

その際はスクラムにできたトンネルにまっすぐボールを投入しなければいけません(下図参照)

ボールを保持している側のチームが明らかに味方のプレイヤーの方向に向かってボールを投入した場合、フリーキックの反則が課されることがあります。

アーリープッシュ

スクラムの押し合いは、スクラムにボールを投入するプレイヤーの手から、ボールが離れた瞬間に始まります。

スクラム開始前にどちらかのチームが押し合いを始めた

場合、『アーリープッシュ』の反則が課されることがあります。

根拠になる競技規則の条文を以下に示します。

スクラムが始まって初めて、両チームが押してよい。

参考:World Rugby 競技規則より

試合は、反則を犯していないチームのフリーキックにより再開されます。

角度をつけて相手スクラムを押し込む

スクラムの最中はお互いに押し合うことができます。

その押し合いが始まる局面で、フロントローのプレイヤーが組み合っている相手プレイヤーに対して、斜め前に押し返す場面がしばしばあります。

スクラムの構成上、多少斜めに力が加わりスクラム全体が斜めに動くことは仕方ない部分もありますが

明らかにスクラムを斜めに押したプレイヤー

には反則が課され、反則を犯していないチームにペナルティキックが与えられます。

コラプシング

『コラプシング』とは

  • スクラムを故意に崩す
  • 故意に倒れる、または膝や手を地面につく
  • スクラムを故意に回す

などの行為をいいます。

『コラプシング』の反則を犯した場合は、反則を犯していないチームにペナルティキックが与えられます。

スクラム終了前にバックローがノーバインドでスクラムを離れる

スクラムの終了のタイミングは、競技規則上以下のようになっています。

  • ボールがトンネル以外の場所から出た場合
  • ボールをスクラムに参加している最後尾のプレイヤーが拾い上げる、または、そのチームのスクラムハーフによってプレーされた場合
  • 反則でレフリーが笛を吹いた場合
  • スクラムの中のボールがゴールライン上に乗った、またはゴールラインを越えた場合
参考:World Rugby 競技規則より

スクラムが終了した瞬間に、スクラムに参加していたメンバーはスクラムを離れてよいのですが、終了前にバックローのプレイヤー(特にディフェンス)がスクラムから離れることがしばしばあります。

この場合は反則を犯していないチームにペナルティキックが与えられます。

スクラムはラグビーのゲームの『もう1つの戦い』

とくに大学や社会人ラグビーのフロントローのプレイヤー(プロップやフッカー)は、スクラムに対して強いこだわりを持っている方も少なくありません。

スクラムの構造上、体の大きなプレイヤーや力の強いプレイヤーが有利なのは言うまでもありませんが

  • 8人の戦略
  • フロントロー、セカンドロー、バックローのスキル
  • ゲームの中での修正力

などで、多少サイズが小さくてもフォワードの総重量が大きい相手に勝ったりすることがあるのもスクラムの魅力の1つです。

ゲームの中でフォワードのプレイヤー(特にフロントロー)がスクラムに勝ったり、スクラムでペナルティキックをもらって雄叫び(おたけび)をあげるのは、前述のスキルやこだわりにおいて、相手からスクラムで勝利をあげたことに対する喜びを体現しているのです。

このような視点でゲーム観戦をすると、より深い視点でラグビーを楽しむことができますよ!



まとめ

スクラムは軽微な反則やゲームが中断された際に行うプレーの再開方法の1つです。

お互いのプレイヤーが組み合い、その密集の中にボールを投入して争奪します。

以下のような図のようにスクラムが組まれ(図は15人制におけるスクラム)7人制や10人制で組む人数や役割が異なります(表1、2を参照)

ゲームの形式スクラムの人数スクラムに参加するポジション
15人制8名•フロントロー
•セカンドロー
•サードロー
10人制5名•フロントロー
•セカンドロー
7人制3名•フロントロー
表1:ゲームの形式とスクラムの人数
ポジション役割
フロントロー【プロップ(両サイドの2名)】
•強固な姿勢をとる
•セカンドローとサードローの押しを相手に伝える
【フッカー(真ん中の1名)】
•強固な姿勢をとる
•セカンドローの押しを相手に伝える
•ボールをスクラム内に足で掻き入れる
•スクラムの舵取り(押す方向を決めるなど)
セカンドロー【ロック】
•フロントローに押しを伝える
サードロー【フランカー(両サイドの2名)】
•フロントローに押しを伝える
【NO8】
•ロックに押しを伝える
表2:スクラムにおけるフォワードの役割

また、ゲーム中によく起こるスクラムの反則においては以下の内容を解説しました(反則名をクリックすると詳しい解説に移動します)

特にフロントローのプレイヤーはスクラムに対してこだわりを持っている方も多く、ゲームとは別で『もう1つの戦いがある』という視点でゲーム観戦をするのも楽しいですよ!

以上、この記事がラグビー初心者の方やゲームをより深い視点で観戦したい方の参考になれば幸いです。

他にもラグビーに関する情報を記事にまとめているので、読んでみてくださいね。

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スクラムに関してさらに詳しく学びたいという人は、以下のサイトも覗いてみてください。著者の石田恒平さんはスクラムに特化したブログを運営しています。各ゲームのスクラムレビューをメインに行い、私自身も学ぶことが多いです。

私のX(旧Twitter) アカウントもあるので、よければフォローお願いします。

それでは、また!

※本記事はPR広告を含みます。

 



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