激しいコンタクト、スピーディーなボール展開、そしてポジションごとの役割を全力で果たす選手。
ラグビーには数え切れない魅力があります。
なかでも、ゲーム形式によって大きく雰囲気が変わるのが「7人制」と「15人制」の違いです。
本記事では、7人制ラグビー(セブンス)のルールを、初めての方にもわかりやすく解説します。
競技規則に書かれた細かな部分は省きつつ、プレーを楽しむために知っておきたいポイントを中心にまとめました。
ぜひ最後まで読んで、7人制ラグビーの魅力とルールを一緒に押さえていきましょう!

それではよろしくお願いします!
『7人制ラグビー(セブンス)』とは
7人制ラグビーとは、15人制ラグビーをベースに、1チーム7人で行うスピード感あふれる競技です。
フィールドの広さは15人制と同じため選手1人あたりのスペースが広く、攻守の切り替えやランニングプレーが多く見られます。
試合時間は前後半で7分ずつと短く、1日に複数試合が行われることも特徴の1つです。
世界的には『セブンズ(Sevens)』と呼ばれ、オリンピック種目にも採用されています。
華やかなトライや巧みなパスワーク、そして息をのむようなスプリント勝負が魅力で、観客も一体となって楽しめるエンターテインメント性の高いスポーツです。
それでは、これから7人制ラグビーのルールを紹介していきます!
チーム
まずは、競技の人数について解説します。
以下の表を御覧ください。
競技人数 | 7名をこえない(4名以下になるとゲームが成立しない) |
交替のプレイヤー | 1チームあたり最大5名まで ※試合主催者が決定することもある |
試合時間
次は試合の時間についてです。
基本的には以下の表のような試合時間を採用しています。
試合時間 | 前半7分→2分以内のハーフタイム→後半7分 |
延長戦 | 各ハーフ5分を越えない。先に得点した方が勝者 ※大会によって異なることもある。 |
延長戦は決勝のみで行われることが大半です。
基本的には1日に7分ハーフのゲームを2〜3試合行うことが多いです。
得点
得点については、15人制とほとんど変わりませんが、7人制独自の得点方法があります。
トライ | 5点 |
コンバーション | 2点 ※ドロップキックで行われる(30秒以内) ※ドロップキックを蹴らない選択もできる |
ペナルティトライ | 7点 |
ペナルティゴール | 3点 ※ドロップキックで行われる |
ドロップゴール | 3点 |
コンバージョンキックの際、相手のプレイヤーはトライゾーンではなく、自陣10mライン付近に集まることになっています(試合を円滑におこなうため)
不正なプレー
イエローカード:2分間の一時退出(2枚目で退場)
キックオフと試合再開のキック
試合再開のキックについて、15人制と異なる点がいくつかあります。
トライ後のキックオフ
トライ後のキックオフは
得点したチームによるキックオフ(ドロップキック)で再開
します(15人制は得点しなかった方のチームによるキックオフ)
注意点は
- キッカーの味方はキッカーの後方に位置する
- ボールは10mラインに達する
- キックしたボールは直接タッチになってはならない
- ボールが相手のインゴールに入り相手がグラウンディング
- ボールが相手陣のタッチインゴールまたはデッドボールラインを越えた
これらが起こった場合
相手チームによるフリーキックで再開
となります。
その他の試合再開のキックについて
キックオフまたは試合再開のキック以外の攻撃側のプレーされたまたはキックされたボールがデッドまたはグラウンディングした場合は
22m地点でのドロップアウトで再開
となります(15人制の場合はトライラインドロップアウト)
その他
前述した内容以外で15人制と異なる部分を以下にまとめておきます。
50:22について
7人制ラグビーにおいては
50:22(Fifty Twenty two)7人制では適用されません。
50:22を簡単に説明すると自陣(自分の陣地)のハーフウェイライン内側(自陣の50mラインより後ろ)から蹴ったボールが相手陣の22mライン内側でバウンドしてからタッチ(外)に出た場合、そのボールを蹴った側のチームにラインアウトの権利が与えられるというルールです。
50:22のルールについてわからない人はこちらの記事をチェックしてみてください。
トライラインドロップアウトについて
15人制ラグビーにおいて
- トライが阻止されヘルドアップとなった場合
- インゴール内でのノックフォワード
- 攻撃側のキックが防御側のプレイヤーによって自陣インゴールでグラウンディングまたはデッドされた
以上のケースではトライラインによるドロップアウトによる再開です。
しかし、7人制ラグビーにおいては
- 攻撃をしていた側のスクラム
- ノックフォワードをしていない側のスクラム
- 22m地点からのドロップアウト
による再開となります(トライラインドロップアウトが採用となる前のルールのまま)
トライラインドロップアウトについて、詳しくは以下の記事で確認できます。
スクラムおよびラインアウトの再開
スクラムとラインアウトは
レフリーがマークが示されてから「15秒以内に」形成の準備をしなければいけません。
こちらのルールは、試合中の停滞を減らし、プレーのテンポを早めることを目的としています(15人制は30秒以内)
スクラム
スクラムについては、以下のような規定があります。
- スクラムは3名で行い、終了するまでバインドしていなければならない。
- フロントローはボールを故意に相手のトライラインの方向へ蹴り出してはならない。
特に7人制ラグビーでは、スクラムを組んでいるディフェンス側の3人がスクラム終了前にバインドをはずしてしまう傾向があります。
まとめ
7人制ラグビーは、短い試合時間と広いフィールドを舞台に、スピード感あふれる攻防が繰り広げられる競技です。
トライ後のキックオフやスクラム人数など、15人制とは異なるルールがあり、試合のテンポが速いのが大きな特徴です。
観戦する人にとっては次々と展開が変わるスリリングな時間を楽しめ、プレーする人にとっては走力や判断力が試されるやりがいのある舞台となります。
世界大会やオリンピックでも注目を集める7人制ラグビー、この記事をきっかけに観る楽しさも、挑戦する楽しさも味わってみてください!

他にもラグビーに関する情報をまとめた記事がありますので、よければ以下のリンクからご覧ください。
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